クラシックホテルパスポート

2022年4月2日(土)

昨日は渋谷区のふるさと納税の返礼品で代官山のミシュラン1つ星店で芸術的なランチを頂きました。

その後、渋谷駅から横浜の元町・中華街駅へ移動し、ホテルニューグランドへチェックインします。

クラシックホテルパスポートにスタンプをもらうためです。

クラシックホテルパスポート

ニューグランドは、ANA STORE のホテルから予約しました。もともと15,000円でしたが、チェックインの際、上層階のラウンジアクセスできるお部屋にアップグレードしませんか?と提案されます。

追加料金は2,000円/人で合計19,000円になります。それでラウンジアクセスできるなら、と提案を受け入れました。

お部屋の鍵はカードキーではなく、ディンプルキーです。また、15階以上の高層階へ行くにはエレベーターにその鍵を差し込まなければ希望の階を押せないようになっていました。老舗のこだわりでしょうか。

鍵がないと15階以上は指定不可

お部屋からは横浜のみなとみらい地区が見え、素晴らしい眺望です。

日没後の景色

ラウンジへも行ってみました。

トラさんがイメージしていた外資系ホテルのラウンジとは違い、コーヒーや紅茶を注文して頂ける喫茶室のような所でした。トラさんはアルコールが飲み放題で軽食も頂けるラウンジをイメージしていたのですが…

ラウンジからはマリンタワーが見えます

夜ごはんは中華街へ行ってみます。この日は風があり、外気温が5~7℃ぐらいの冬並みの気候です。

中華街に入ってすぐの「王府井」(ワンフーチン) で小籠包を頂きました。

正宗生煎包 (小籠包)
花茶 健康に良さそう
やわらか杏仁豆腐
王府井湯麺 (ワンフーラーメン)

どれも日本の中華料理店で出てくる料理とは違う味がします。

ホテルのお部屋に戻ると、夜景も実に素晴らしい!観ていて全く飽きません。

ホテルニューグランドについて調べてみると、1927 (昭和2) 年に開業しています。

作家大佛次郎 (おさらぎじろう) が昭和6年から約10年間、創作活動の場としてこのホテルを利用し『霧笛』や『鞍馬天狗』を執筆したとか。318号室が彼の部屋だったそうです。

そういえば、2020年8月に泊まった時に「港の見える丘公園」を散歩し、隣に大佛次郎記念館があるのを見つけたことを思い出しました。

また、第二次大戦直後の1945(昭和20)年8月30日、マッカーサー元帥が厚木飛行場に降りたってすぐに向かったのがこのホテルニューグランドだそうです。3日滞在したのは315号室。今でも「マッカーサーズスイート」として宿泊もできるようです。

チャーリー・チャップリンやベーブ・ルースなど海外の著名人も訪れています。

藤竜也作詞で松田優作などが歌う「ヨコハマホンキートンクブルース」、矢沢永吉の「ニューグランドホテル」、サザン・オールスターズの「LOVE AFFAIR~秘密のデート~」でもこのホテルやこのホテルのバー「シーガーディアン」が歌詞に登場します。

さらに、このホテル発祥の料理として、「ドリア」「スパゲッティナポリタン」「プリンアラモード」が有名です。

さすがクラシックホテル、噛めば噛むほど味が出てくるように様々なエピソードが出てきます。

本日11時のチェックアウト前にクラシックホテルのカウちゃん用パスポートにスタンプをもらい、さらに1冊新しくトラさん用にパスポートを購入し、それにもスタンプを頂きました。

カウちゃん用パスポート
ホテルニューグランドのスタンプ でかい!
新たに購入したトラさん用パスポート

ホテルの館内ツアーをしていると、フェニックスホールの前で数人の人がじっと黙って座わりながら待っています。

本館の階段と時計は圧巻!
中庭に面するイタリアンレストラン
「イル・ジャルディーノ」
中庭の噴水
フェニックスホール前
常設のレストランではないようです

何かなぁ、と思い確認すると、ランチを待っているようでした。予約がなくてもOKとのことだったので、トラさん達も待つことしました。

程なく呼ばれ、フェニックスホールの中に案内されました。

注文したのはドリア、スパゲッティナポリタン、プリンアラモードのド定番メニュー。取り分け用にお取り皿もご用意して頂きました。

シーフードドリア
スパゲッティナポリタン
プリンアラモード

これらのお料理を考案した人がこのホテルにいらっしゃったんだ…と感慨深く思いながら頂きました。

ホテルニューグランド、2度目の宿泊にもかかわらず、歴史を事前に予習してから訪問すれば、もっと楽しめたと思いました。知れば知るほど奥が深いということですね。

次回はバー「シーガーディアン」で是非カクテルを頂きたいと思います。

映画『あしやのきゅうしょく』

2022年3月9日(水)

『あしやのきゅうしょく』という映画が、近くの映画館で3月4日から公開されていました。近々に観に行こうと考えていたら、3月10日終了予定となっていたので、慌てて行ってきました。

公式HPより

兵庫県芦屋市の市制80周年記念プロジェクトの一環で、芦屋市出身の白羽弥仁監督が記念映画作りに起用されました。

芦屋市としては当初は違う構想だったようですが、白羽弥仁監督が1冊の本を目にして、それが芦屋市の学校給食のことだったようです。

自治体主導の映画としては、4年前にトラさん達が住んでいる街を舞台にした『星めぐりの町』を観ました。知っている所が映るのはうれしいのですが、ストーリーがトラさんとしては低評価でした。

公式HPより

『あしやのきゅうしょく』はトラさんとカウちゃんの地元が舞台ですが、自治体主導の映画では過去の苦い経験もあり、あまり期待はしていませんでした。

映画を観ていると、しっかりストーリーになっており、引き込まれていきました。

芦屋川沿いの桜並木が美しいシーンや、昨年秋にランチをした石造りのレトロなアパート(旧宮塚町住宅)に入っている「ムジカ」、ツタで覆われている打出図書館がロケ地に使われていたり、トラさんに取っては見ごたえもありました。

旧宮塚町住宅(芦屋市)訪問

トラさんが「おおっ」と反応したのが、打出図書館に隣接する通称おさる公園(打出公園)のシーンでした。

ネタばれになってしまいますが、このおさる公園は村上春樹のデビュー作「風の歌を聴け」の冒頭のシーンに出てくる所です。

https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000203590

その公園で小学校6年生の女子生徒がちらりと「海辺のカフカ」を見せて、この作家の本を全部読みたいんだ、と言っているシーンのさりげなさがニクいね!と思いました。

村上春樹という名前も出てこないし、映像でも見えませんでした。

小学校6年生の女子生徒が村上春樹を全部読んだら拒絶反応を示すシーンがたくさんあるのでは…というツッコミはしたくなりますが、それも含めての脚本でしょう。

村上春樹は京都生まれと紹介されていますが、お父様のお仕事の関係で芦屋や西宮に住んでいたことがあるようです。

お父様は進学校で有名な私立中高一貫校の「甲陽学院」で国語の先生をしていたそうです。最後は中学校の校長も務められたとか。

村上春樹の出身中学はこの映画『あしやのきゅうしゅく』のモデルになった精道中学校です。もちろん彼が通っていた頃に中学校に給食はありません。精道小学校もモデルになっています。

ちなみに、村上春樹のデビュー作「風の歌を聴け」は1981年に映画化されていますが、監督の大森一樹も精道中学校出身です。村上春樹の3学年下になり、六甲学院高校から京都府立医科大学に進学して映画監督になっている異才です。

また、村上春樹の出身高校は神戸高校で大学は早稲田大学です。

現在の兵庫県の高校は全県一区なので、兵庫県内の中学であれば兵庫県内のどこの高校を受験しても良い制度です。

当時は芦屋市は1つの学区、神戸市は3つの学区にわかれていました。芦屋市と隣接する神戸第1学区と芦屋学区は特定の中学校に関しては相互乗り入れが認められていました。

芦屋学区でも超優秀であれば神戸第1学区のトップ校である神戸高校へ行くことができると聞いたことはありますが、トラさんが学生の頃にそんな人はいませんでした。

村上春樹の小説を読むようになってから、経歴をみると精道中学校から神戸高校に進んでいるので、あの伝説の人だったのか、と尊敬してしまいました。

ところが、彼の小説に出てくる高校生活はトラさんの聞く神戸高校のイメージとはかけ離れています。大学生活も違和感がありました。

おそらく、村上春樹が属するいわゆる団塊の世代は人数も多く競争が厳しい反面、あまり監視もされていなかったので好き放題な生活ができたのではないかと考えられます。

今のアラ還世代はベビーブーム世代末期に分類されますが、出生数も少し減り、比較的落ち着いた世の中で生まれ育ったので、団塊の世代の環境とは全く違うようです。

地域や地区によっても差はありますが、世代でも結構な差はあるようですね。

芦屋市の給食は美味しいと評判ですが、網走の「監獄食堂」のように一般の人でも食べられる所があればいいですね。

その収益の一部を学校給食の予算に回せば、1食250円の制約が少しでも緩和されるのではないかと思いました。

一般の人向けに500円くらいで提供すれば受けるのではないかと思います。

NHK朝ドラに芦屋のライト建築作品

2022年1月22日(土)

NHKの朝ドラ『カムカムエブリバディ』に芦屋にあるフランク・ロイド・ライトが設計した建築作品「山邑邸」(ヨドコウ迎賓館)が映っていました。

今週木曜日の放映で一瞬映り、本日土曜日の週間ダイジェスト版でもその部分がしっかり使われていました。

東京にある芸能事務所の笹川社長のお屋敷の外観として使われていました。

YODOKO NEWS より

トラさん達も昨年11月に訪問したので、すぐにわかりました。このブログでもご紹介しています。

フランク・ロイド・ライト設計の迎賓館

何で東京のお屋敷をロケに使わなかったのか?と疑問に思いましたが、このドラマはNHK大阪が制作していました。

知っている所が出てくると素直にうれしいものですね。

旧宮塚町住宅(芦屋市)訪問

2021年11月8日(月)

昨日はフランク・ロイド・ライト設計の建築作品を訪問しました。その時、「芦屋のモダニズム建築VR」の宣伝用ハガキが気になりました。

モダニズム建築は「旧山邑家住宅(ヨドコウ迎賓館)」、「旧芦屋郵便局電話事務室(芦屋モノリス)」、「旧芦屋市営宮塚町住宅」が挙げられていました。

3つ目の「旧芦屋市営宮塚町住宅」は前から行きたいと思っていましたが、なかなか行く機会がありませんでした。

ようやく本日願いが叶い、訪問する機会ができました。

石造りなので、ライト作品と同じ大谷石(おおやいし)かと思いましたが、石川県小松島産の日華石(にっかせき)でした。

いくつかのお店がありますが、1階に紅茶の専門店「ムジカ」があり、そこのテラス席で軽食とお紅茶を頂きました。

紅茶はポットで出されますが、2.5杯分はあり、冷めないようにポットカバーがされています。

ポットカバー

いつもはコーヒーばかり注文してしまいますが、お紅茶もいいものですね。

石造りの住宅、昨日のライト作品にしろ、本日の旧宮塚町住宅にしろ、コンクリートとは違って非常に味のあるものでした。